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『ロックオペラ モーツァルト』ルージュver.

ロックオペラ モーツァルト
『ロックオペラ モーツァルト』のプレビュー公演、ルージュバージョン(中川モーツァルト・山本サリエリ)を観に行ってきました

プレビュー公演が2日間と言いつつも、もう実質的な初日じゃん・・・と言いたいところですが、ブロードウェイだと大きなミュージカルを舞台にかけるとき、アメリカ国内ツアーで回りながらお客さんの反応などを見て調整を重ねて、最終的にブロードウェイに完成型を持っていくということがあるので、それに近い形で初日を迎えようとしたのかな、という勝手な憶測。

※例によって感想が長くなりそうなので、ストーリーについて語ったものと役者さんについて語ったものに分けます。
そして、今日の段階でまだ初日の幕があいたばかりなので、ネタバレ要注意!!




まず最初に、これだけ言っていいですか!?
ルージュはあとから買い足したものですし、プレビュー公演なら安くていいかと3階席を取ったのですが、この3階席が私にとってかなりの当たり席でした
3階の壁伝いに作られたバルコニー席で、座席の向きがちゃんと舞台の方へ向かうように作られているので、前後にお客さんはいても、左右にお客さんはいないんですね。
(シアターコクーンがわかる人はコクーンシートを思い浮かべてもらえればわかるかと。1階客席の方を向いているため、首を動かさないと舞台が見えないのですが、オーブは舞台方面に顔が向くように作られているので、座席が進行方向を向いている電車のクロスシートのようです)
いつも左右のお客さんの動きがきになってしまう私としては、非常にありがたい席!
手すりで少しだけ見切れる部分があるのと、出演者の細かい表情が見えないことが気になれなければ、バルコニー席ではない2・3階席で見るよりいいかもしれない・・・!

あぁ、客席の話だけでこれだけ語ってしまいましたが、作品の感想。
まず舞台セットが、大がかりで豪華!
回り舞台の上に、上から見るとひし形に近い形の巨大な台座を置き、それが回ると場面転換するという形式になっています。
見たものをそのまんま文章で伝えるって難しい・・・!
ここは、フィリップ・マッキンリーのサイトに手伝ってもらいましょう!どん!
この台座の上と下で物語が進められていきます。
結構奥行きがある舞台だったので、こんな大きなセットが組めるのもこの劇場ならではだなぁ
だけど、結構傾斜のある舞台なのでアンサンブルの方々はこの上でバレエを踊ったりするのは大変そう

物語は、宮廷音楽家を務めていたモーツァルトが司教のもとを飛び出して母と一緒に旅に出たところ(1777年あたり?)から、モーツァルトが亡くなるまで(1791年)を描いています。
そのため、フランス版を全編通してみたときは、モーツァルトの生涯を部分的に切り取ってダイジェストに紹介しているだけで、何を核として伝えたいのか焦点がぼやけてしまっている印象がありました。

それが、フランス版では2幕から本格的に登場するサリエリを、最初から語り手として登場させたことで、モーツァルトとサリエリの対立構造を中心に伝えたいのだという意図がはっきり伝わってきてよかったです。

ただやっぱり、才能に溢れたモーツァルトとそれに嫉妬するサリエリの対立構造というのは2幕からになってしまうので、どうしてもモーツァルトの生涯をなぞっただけになってしまっている印象は否めない・・・。
時間を感じずあっという間に見られたのはいいのですが、もう少し時間が長くてもいいから登場人物の心情を掘り下げたり、サリエリに焦点を当てたり、もうちょっと補足が欲しいところです

しかも、なまじっか予備知識があると史実と食い違って気になるところがいくつか出てきてしまいます。
コンスタンツェの方がどちらかというと、病弱じゃなかったっけ?バーデン湯治場行かないの?
コンスタンツェって、モーツァルトの死に目に立ち会えなかったんじゃなかったっけ?・・・とか。
それに、モーツァルトに最後のレクイエムを依頼したのがサリエリというのも違和感。
このレクイエムを依頼した人物って、後世になってシュトゥパハ伯爵という人が依頼したものだと明らかになっているんですよね。
このあたりは詳しい人が見たら、いろいろあるのかもしれませんが・・・。

良かったところは、コンスタンツェの描き方!
初めに登場したときはボーッとした顔でピアノを弾いてた女の子が、姉のアロイジアとの愛憎劇を経て、モーツァルトとの結婚のすったもんだも越えて、最後には健気に夫を支える妻になるという過程がしっかりと出ていました
特に、母・セシリアが無理やりサインさせて結婚承諾書を破り捨ててしまうあたりに、彼女の変化がはっきり現わされていたのだと思います。(しかも結婚承諾書を破ったのは史実らしい)
初めのうちは衣装の色が女の子らしくピンクピンクしていたのが、話が進むにつれて濃い色に変化していき、それだけで時間の経過が感じられると、いうのも良かったです。

コンスタンツェに限らず、モーツァルトやその周辺の人物って「こうであっただろう」と思われる人物像が文献によってバラバラで混乱したのですが、250年近くも昔の人のことなんて残っている資料や手紙から推測するしかないのだから、解説書にしても映画や演劇にしても、実在の人物にそれぞれ作者が肉付けしたものだ、という風にようやく割り切ることができました(笑)。
だから悪妻説にしても、『アマデウス』のように経済観念のあるコンスタンツェにしても、どれもイメージの1つにしかすぎないのですよね。
歴史物語って、あくまで「実話をもとにしたフィクション」なわけですから。

この舞台を観る前は、東宝でやっている方の『モーツァルト!』を観ておけば良かったなと思っていましたが、あちらと比べずに済んだという点では観ていなくてよかったのかもしれません。
再演されたらもちろん観たいけどね

話は逸れますが、前に仏文専攻のシシィに聞いた話だと、フランスではオペラやバレエに比べてミュージカルは2流扱いされていて、一部のファンしか観ないんだそうな。
今度来日公演をする『ノートルダム・ド・パリ』のフライヤーにも同様のことが書かれていましたが、それが最近では流れが変わってきているという話なので、フランスのミュージカル自体がまだまだ発展途上なのかなと考えます。
海外作品ならなんでもありがたがるようなファンにはなりたくないですが、新しい国の作品はどんどん観ていきたいので、フランスのミュージカルも私はウェルカムです!
東宝や四季はロンドン、ニューヨーク、ウィーンからの輸入がほとんどなのに対して、シアターオーブは今のところフランスミュージカルが多いので、東急さんには新しい風をこれからも吹かせてほしいです
ネルケさんにもね!

・・・と言った矢先ですが、来月の『ノートルダム・ド・パリ』は見送りかなぁ・・・
『ベルばら』『サウンド・オブ・ミュージック』観に行くので、資金が足りない
『ロミオ&ジュリエット』も城田優の再登板が決まったので気になっているのですが、『4Stars』観に行ってから考えようかな。

色々書いてしまいましたが、まだプレビュー公演2日目で、今日が本来の初日公演。
聞くところによると2幕の時間が少し延びたりしているそうなので、変更点は出てきているのだと思います。
次に観に行く時は千秋楽なので、途中経過はすっ飛ばして(笑)、最終的に作品がどんな風に仕上がるのかを楽しみにあと1週間待ちます
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テーマ : ミュージカル
ジャンル : 学問・文化・芸術

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プロフィール

Molly

Author:Molly
1987年9月2日生まれの26歳。

仕事のあいまに英語&イタリア語の勉強、映画鑑賞、演劇鑑賞などをしております。

女の子が恋愛対象の女。
いわゆる同性愛者です。

詳しいプロフィールはリンクの「Mollyのプロフィール」へ!

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